在宅ワーク応募時に確認しておきたいポイントというものがあります。 在宅ワークであっても一般的な企業であっても発注と受注という関係に変わりはありません。
ただし、在宅ワークの場合、多くは個人と企業の間での受発注となります。 そのため、安易な契約をすると、後々のトラブルが起きることもあります。 または、契約という手段を取らないで受注と発注が行われることもあります。
あまり経験のない、在宅ワーク応募時に確認しておきたいポイントについて、 念には念を入れても困ることはありません。主な点について、ひとつずつ見ていくことで、 実際に在宅で仕事を始めるにあたって、それぞれの立場で必要と思われるものを 選び取って確認や、相手とのコミュニケーションをとるといいでしょう。
仕事の内容を正確に把握したうえで、在宅ワークの応募をします。 それは、在宅ワークに限ったことではないでしょう。 そのためには、求人相手に確認や質問などをすることが重要でしょう。
具体的な職種を例にとってみてみましょう。
<ライター>
ライターの仕事というものは、範囲がかなり広いです。 ところが募集は「ライター募集」の一言。何をどのように確認したらいいでしょう。
・掲載するメディア(自分が前面に出るのか、匿名なのか)
・文章の長さ、量(記事1本単位か、本になる様な量なのか)
・報酬の単位(文字ベース、記事ベース、作品ベース)、支払い方法
・納期やノルマ(どのくらいの期間にどれだけの量を納めるのか)
・トライアルの有無
大まかなところしか押さえていませんが、 仕事の内容をきちんと把握するためには、 最低限確認しなくてはいけないことでしょう。 これらを確認できたうえで、はじめて契約ということになります。
また、質問や確認をしていく中で、更に気になることがあれば 業務を始める前にどんどん確認をした方がいいでしょう。 その時の対応の仕方によって、お互いの信頼関係を築くこともできます。 あいまいなままで在宅ワークを始めると、少なからずトラブルが発生します。 企業というバックグラウンドのない個人ですから、 トラブル回避のために積極的に問い合わせをしましょう。
スキルは必要なのか?という疑問が在宅ワークを始めていく場合には必ず起きます。 初心者でも可能な在宅ワークもありますが、スキルが必要とされるような、 経験者を優遇する場合も当然あります。どんな場合にスキルを必要としていて、 また、どんな場合に初心者でも在宅ワークとして可能なのか、見ていきましょう。
・仕事の種類や内容
・要求されている仕事の成果の程度
・資格を要求されているかどうか
・経験の有無(在宅ワークの経験or業種の経験)
こんなところでしょうか。当然仕事の種類(プログラマーや、DTPオペレータなどのクリエイティブ系など) によっては、経験や資格、スキルなどをほとんどの場合で要求されることもあります。 ブログライターや入力業務などの場合には、経験やスキルを要求されるばかりではありません。 仕事をこなしていく中でスキルアップできる場合があります。
多くの場合には、スキルを必要とされる場合には、 求人の案内の中で、「経験者」というキーワードが出てくるでしょう。 または、スキル不問という場合には、「初心者」というものに門戸を開いていることが多いです。 自分がどういった在宅ワークを目指すのかによって、こういった視点から求人を検証していくことも重要でしょう。
設備は必要?と聞かれた場合には、在宅ワークの種類によって異なります、 というのが答えでしょう。また、設備投資にかかる費用もまったく異なります。 必要とされる設備についてもどの程度在宅ワークを始める時に揃えればいいか ということも分からないものです。
ここで、「テープ起こし」を例にとって、見ていきましょう。
■必ず必要なもの
・テープを聞くための機材や音声ソフト
・パソコン(最近では、手書きでテープ起こしをすることはほとんどない)
■あった方がいいもの
・トランスクライバー
・用字用語辞典
インターネットの接続環境(できれば常時接続)や、 文字入力ソフト、圧縮解凍ソフト、ウイルス対策ソフトなどは、 在宅ワークの最低条件ですので、ここでは特別に書きませんでした。
確かに最低限テープ起こしをするためには、 再生機材と入力するパソコンがあればできます。 そこを足掛かりにしてはじめていく中で、スキルアップや作業効率を上げるためには、 トランスクライバーというテープ起こし専用の再生機器があると格段に作業がはかどります (足で作業できる場合もあります)。
また、音で聞いた言葉を意味のある言葉に変える時に、辞書や辞典などがないと、 正しい文字に変換するために時間がかかります。 初期の「テープライター」の中には、図書館で作業する人がいると言うのは、このためです。
このように、設備が必要かどうかということについて考えると、 同じ「テープ起こし」についてみても揃えるものが変わってきます。 どの程度の量の仕事をするかによっても変わりますし、 在宅ワークの種類によっては、家にあるパソコンだけで、 できる場合もあります。
形から入り、初めに多くをそろえてもそれに見合う収入を保証されているわけでは無いので、 追加で揃えていくというのが妥当だと思います。 インターネットや先輩在宅ワーカーなどを利用して、 どんなものを揃えていけばいいか調べてみると、 お勧めのものが見つかるかもしれないですよ。
登録料は必要なのか?という疑問も在宅ワークを始める時に聞かれます。 在宅ワークでは、自分で仕事を見つけなければいけないわけですから、 グループなどに登録して、仕事を提供してもらうのが、初心者には手っ取り早いでしょう。
特に、データ入力については、組織に登録しておく方が仕事を見つける方法としては簡単でしょう。 その際に、登録料を要求される場合があります。もちろん、登録料が無料という場合もあります。
■登録して仕事を探す場合のメリット
・求職にかかる負担が軽減される
・初めての相手と仕事をする場合と比べて、トラブルが発生しにくいことが多い
・仕事を開始するうえで、相手に信頼をもらいやすい(一定の基準を登録時に要求する場合もあるので)
■登録して仕事を探す場合のデメリット
・登録されている会社にマージンを取られる場合がほとんどなので、報酬単価が低くなることもある
・登録料がかかった場合に、元がとれる保証はない(登録料が無料の場合にも同じだが、仕事が必ずしも保証されていない)
・自分の希望する職種で仕事があるとは限らない
登録して仕事をもらうということは、ある意味派遣や企業に勤めていることと変わらない部分もあります。 フリーランスになりたいという考えが強かったり、独立する時点で、コネクションが確立している場合には、 登録して仕事を探すというよりも念のための保険、という程度に考えておくのがいいのかも知れません。
登録するときには、そのグループの特徴をよく確認しておくことが大事なことになります。 簡単に登録できる場合がありますが、よく事前に調べておくようにしましょう。
報酬単価は、仕事の種類や内容によって大きく異なります。在宅ワークの中でも、 初心者が始めやすいデータ入力は、報酬単価が、1文字1円にも満たないことが普通です。
高額の報酬になるものは、やはりクリエイティブなものが多いでしょうか。 DTPオペレーターや、WEBデザイナー、プログラマーなどは、一つの成果(作品)が そのまま報酬単価ですから、ある程度の金額になります。
■報酬単価を確認するうえで、注意すること
・報酬の単位(ライターなら、1文字あたりor1レコードなど)の確認
・一定の期間にあるきまった数量を納品することで報酬単価になる場合もあります。
その場合には、規定の数量を納品できない場合の報酬の確認も必要です。
・報酬単価に直接かかわらない場合もありますが、報酬の支払い方法も合わせて確認するのがいいでしょう。
在宅ワークの中で、報酬単価と支払い方法というのは、 大きなトラブルを起こしやすい要因です。 仕事を開始する前に、納得ができるまで発注相手と確認をすることが大事です。 そう言ったやりとりの間に、いいコミュニケーションや信頼関係を築くことができるでしょう。
報酬の支払い方法について、というのが、本心でいえば一番気になります。 企業に勤めていれば、決まった期日で請求を締めて、決まった期日で振り込みなどがあります。 在宅ワークの場合は、どうなっているのでしょう。
■基本的なパターンの報酬の支払い方法
・月末締め、翌々月末払いなど
・銀行振り込みは、一般企業と同じだが、ネットバンク指定ということもある(振込手数料が無料という場合があるので)
・中には、仕事単位で即入金ということもある
■大型の契約の場合の報酬の支払い方法
・半分や1/3を前金として入金、残りを完成時に入金
・月単位などで分割して入金
それぞれの契約条件にもよるでしょうが、比較的ネットバンクを利用すると、 振り込みなどが簡単にできるからでしょうか、中には、100円単位でも入金するようなケースもあるようです。
事前に、どういった期日で締めて、どういう支払い方法になるのか、 事前に確認をした方が間違えがありません。 もし希望があるような場合には、発注者側と相談をするという方法もあります。 契約をする時点で、仕事の内容とともに報酬の支払い方法も確認しておきましょう。
発注者の所在というのは、必ず確認しておきましょう。在宅ワークの場合、 インターネット上で求人を探すことが多いと思います。 発注者がどんな相手なのか、できる限りの情報を入手することが後でトラブルを招かない最大の自衛手段となります。 もしできるならば、契約までに、実際に相手先に出向き、話をして、契約することをお勧めします。
■発注者の所在の確認方法
・求人情報に記載されているか
・電話番号は、携帯のみでなく、固定電話も記載されているか
・求人を見つけた方法以外で、たとえば口コミなどでの情報を検索してみる
・相手も個人事業主の場合、できれば実際に会える状況を作る(無理であれば、納得がいくまで、コミュニケーションをとる)
これは、以外にも、発注者側でも求めていることです。 求人に応募する場合には、自分の所在もきちんと明示することがマナーとして求められるでしょう。 お互いに顔を合わせないことの多い在宅ワークでの仕事の受発注ですから、 礼を尽くす、コミュニケーションをきちんと取ることは、不安のない契約へとつながります。
インターネットの普及した時代ならではでしょうが、 在宅ワークの発注者が海外在住ということもあります。どこにいるか自分も相手も分かりにくいですから、 トラブル回避の上では、きちんと確認しておきましょう。
発注者とのコミュニケーションはなかなか直接会って話をする機会の少ない在宅ワークの場合、 とても重要になります。 直接会うことによって、表情やしぐさ、間などからも分かる人柄や信頼関係というものを 構築する方が確実なのですが、メールや電話だけでコミュニケーションを行うことが多いです。
■どんなことに気をつけて発注者とのコミュニケーションを取るべきか?
・都合がつくのであれば、直接会う機会を作る
・会うことができない条件の場合(遠距離など)、
メールよりも電話をコミュニケーションツールとして使用する
・発注者からの連絡を待つだけでなく、疑問に感じた事は自分から問い合わせをする
どんなコミュニケーション手段を取るにせよ、在宅ワークの場合、発注者と個人の関係という場合が多いので、 些細なことでも後々のトラブル回避のためにも発注者との連絡は緊密にとる必要があります。
特に信頼関係を深くする上では、できることならば会うことをお勧めします。 在宅ワークでは、トラブルを未然に防ぐことも、トラブルが発生した時に対処することも、 すべて個人で行わなくてはいけません。(相談できる窓口はありますが、 相談することも自分ですから)そのためにも、自分を相手に信用してもらうためにも、 発注者とのコミュニケーションを軽視しないように注意しましょう。
品物の受渡しについては、メールに添付する形式をとることが多いかと思います。 データ入力などでは、出力したものを送付する場合もありますし、 デザインや、プログラムなど、添付するには、容量が大きすぎたり、 セキュリティ上の不安がある場合には、直接受渡したり、宅配便などを利用する場合などもあります。
■品物の受渡しで注意すること
・契約内容を確認して、納品する品が契約に沿ったものであるかどうか確認をしてから受け渡す
・メールに添付して受け渡す場合には、発注者が添付ファイルを開ける条件を整えて添付する(容量や、圧縮・解凍に注意)
・修正や訂正を要求されることも多いので、受渡す品物のコピーを一定期間保存しておく(保存不可という契約条件の場合を除く)
品物の受渡しに限らないことですが、在宅ワークでは、契約条件も正確に自分で確認・把握する必要があります。 当然のことですが、納品をする前に、納品方法についても打ち合わせを忘れずにするようにしましょう。
納品すべき品物については、契約時や製作途中に細かい点まで打ち合わせをすることはよくありますが、 納品については意外と見落としがちです。自分勝手な納品方法で発注者に納品することのないようにしましょう。
試用期間の有無についても確認の必要があります。 試用期間といえども、在宅での業務には変わりありません。 契約に基づく品物を制作・納入しなくてはいけません。 また、この試用期間中の成果によって、次の業務の発注依頼へとつながるのです。
■試用期間の有無で注意すべき事柄
・試用期間がどのくらいの長さで、支払い方法がどうなっているのか、初回契約時にきちんと確認する
・試用期間とともに、テストという形で、同種の業務をさせる場合もあるが、その分の報酬が発生するのかどうかの確認も必要
在宅ワークと同じように、アルバイトや、正規雇用の場合でも、試用期間や、 テスト採用という方式をとっている場合は多いです。在宅ワークでない場合、 面接時や求人広告で試用期間の有無や機関、給与体系などが明示されています。 ところが、在宅ワークの場合、確認しないでおくとはっきりしないまま業務が始まり、 最終的にうやむやになってしまうこともあります。
また、契約の時点で明示されない場合には、納得がいくまで双方で話し合うようにしないと、 請求の時点でトラブルになることもあります。 在宅ワークの場合受け身でいることが、トラブルを招くことになりますので、 細かなことでも、積極的に解決するようにしましょう。
契約書類というものは、在宅ワークであれ、企業などに勤務する場合であれ、 必ず必要なものです。特に、在宅ワークというのは、個人事業主扱いですから、 さまざまな場合に、契約書類というものが必要でしょう。
■契約書類で確認するポイント
・契約時に契約書類を必要とするかしないかの確認
・契約内容について、納得のできる条件かどうか(金銭面だけでなく、労働量、時間、訂正や追加業務などについての付帯事項の有無など)
・保証人が必要かどうか
・個人情報や、セキュリティに関しての内容の有無
契約書類というものは、作成するのはとても面倒なものです。 しかし、「細かい」と思うくらいに細部まで記載されている方がトラブル回避につながります。
在宅ワークの場合は、ブロードバンド環境を駆使しての業務というものも多く存在しますので、 セキュリティ面での契約内容に関しても確認をしておくことをお勧めします。
仕事をする上では契約書類というものに在宅も会社勤務も変わりがないとも言っていますが、 注意する点が異なったり、書類の内容がさらに細分化される場合もあります。 じっくりと内容を精査して、契約するようにしましょう。
税金についてというのは、在宅ワークでなくても気になります。 一つの企業などからだけの収入を得ている人の場合には、「年末調整」というシステムで、 ざっと計算してくれますし、給料の中から平均値をとって税金を差し引かれている場合が多いです。 それとは異なり、在宅ワークの場合には、個人事業主扱いですから、「確定申告」をしなくてはいけません。
■税金についての豆知識
・結婚している場合、配偶者の扶養になっている場合となっていない場合でも税金についての申告の仕方が異なる
・収入がたとえわずかであっても、通信費や、振込手数料などによる諸経費を計上することによって、確定申告で還付される場合もある
・契約している発注者によっては、報酬の支払い時点で源泉徴収を差し引いて報酬を支払う場合もあるので、契約書類や支払い明細をきちんと確認する
在宅ワークでは、収入が1年間に多くないということで確定申告をしないでいる場合があるが、 損をする場合もある。細かい作業となるが、契約書や領収書などは必ず保存しておいて申告をした方がよいでしょう。 また、確認のためにも整理できる機会を設けるなどして、確定申告時に慌てないようにしておくべきでしょう。
在宅ワーク単独で生計を立てられるというのはとてもまれなことだと言えます。 そんな零歳個人事業主とはいえ、税金については把握しておかないと困った事態を招くこともあるので、 在宅ワークを開始する時点で確認をしておくといいでしょう。